2×4とディアウォールで手作りできる!木登りキャットタワーの作り方

完成したキャットタワーをリビングに設置
何年か前に、栃木県の那須どうぶつ王国で観た「ザ・キャッツ」という猫のショーで、麻縄が巻かれた、高さ5メートルくらいの柱を、猫が軽々と駆け上るパフォーマンスをやっていました。柱はPEPPYから発売されているおうちで木登りタワーの大型バージョンような感じだったと思います。家にあったら面白そうだったので既成品を買おうかと思いましたが、よく見たら自分で作れそうな気がしたので、ホームセンターで購入できるツーバイ材と麻縄を使って自分で作ってみることにしました。天井と床の固定にはディアウォールを使っているので、賃貸住宅でも設置できます。

設置場所を決める

キャットタワーの材料を揃える前に室内のどこに設置するか決めておきます。猫が勢いよく登り下りすることを考えると、助走や着地のためのスペースがあり、周りに障害物がない場所にした方がよいでしょう。本棚や洋服ダンスなど、高さのある家具の隣に設置すれば、タワーを登ってそのまま家具の上に移動できるため、単純に登って降りるよりも活動の幅が広がります。

材料と費用

必要な材料と価格は以下のとおりです。合計で8,868円でした。

  • SPF 2×4材 1830×38×89mm(298円×2)
  • 若井産業 ディアウォール(1,100円)
  • 若井産業 ディアウォール 専用中間ジョイント(1,238円)
  • TRUSCO 麻ロープ 9×30m 3つ打タイプ(2,967円×2)

木材の長さについて

必要な木材の長さは設置する場所の天井の高さによって異なるため、事前にメジャーを使って天井までの高さを測っておきます。我が家の場合は床から天井まで2400mmだったので、長さが8フィート(2440mm)の2×4があれば良いのですが、私の軽自動車には6フィート(1830mm)の2×4までしか入らないため、2本購入してジョイントパーツで連結することにしました。

大きな車や軽トラックを持っている人は、はじめから8フィート(2440mm)などの長いサイズを購入すれば、ジョイントパーツは不要です。車を持っていない場合は通販で購入するという手もありますが、商品代も高ければ送料も高いのであまりおすすめしません。

ロープはどのくらい必要か?

必要なロープの長さは、「ロープの太さ」と「キャットタワーの高さ」によって変わってきます。大きめのホームセンターでは麻ロープをメートル単位で販売しているため、事前に必要な長さを計算し、必要な長さだけ購入すれば余計な費用がかからずに済みます。

2×4材の太さは89×38mmなので、ぐるりと1周した場合の長さは254mmです。ロープの直径は9mmなので4辺分で36mm。これらを足すと合計290mm、つまり、2×4材を1周巻くのに必要なロープの長さは290mmとわかります。

キャットタワーの高さは2400mmなので、直径9mmのロープを巻いていくと、全部巻くのに約266周かかります。

以上のことから、必要なロープの長さは、290mm×266周=77,140mm(約77メートル)とわかります。ただし実際は、ディアウォールの取り付け部分にはロープを巻く必要がないため、多少は余裕があるはずです。

2×4にロープを巻き付ける
2×4にロープを巻いて長さを測る

作り方

材料の準備ができたら実際に作っていきます。作ると言っても木材に縄を巻くだけですが、意外と手間がかかりました。

木材をつなげて支柱を作る

はじめに、2×4材をジョイントパーツで接合して天井まで届く長さの支柱を作ります。床から天井までの高さは2400mmですが、ディアウォールを使う場合、実際の天井までの高さよりも40mm短くカットする必要があるため、支柱の長さは2360mmです。木材を切断するときは、2〜3mmの誤差であれば付属のスペーサーで調節できますが、あまり短く切ってしまうとやり直しがきかなくなります。

ディアウォールのジョイントパーツ
ディアウォールのジョイントパーツ
ディアウォールのジョイントパーツで2×4を連結する様子
木材同士を簡単に繋げられます
ディアウォールのジョイントパーツで連結した2×4
2360mmの長い支柱ができました

麻縄を巻く

カットした木材に麻縄を巻いていきます。クランプを使って固定しながら隙間なく巻き付けるのがポイントです。30メートルのロープは重量が1.67kgあるため、思っていたよりもずっと骨が折れる作業でした。ロープの末端は木材の裏側にネジで固定しました。

TRUSCOの麻ロープ
使用したTRUSCOの麻ロープ
2×4にロープを巻きつける様子
クランプで固定しながら巻き付ける
ロープをビスで留める
ロープの末端はビスで固定
ロープの巻き付けが完了
ロープの巻き付けが完了

設置する

完成したキャットタワーを早速室内に設置しました。麻縄のニオイが気になるらしく、最初は近づきませんでしたが、設置してから2〜3日後に猫じゃらしをちらつかせたら勢いよく登ってくれました。ただ、このままだと上に登って降りるだけであまり面白くないので、後日、同じものをもうひとつ作って棚板で橋を作り、キャットウォークのように使えるようにしました。

完成したキャットタワーをリビングに設置
完成したキャットタワーをリビングに設置

実際に作ってみて

ネットで5,000円前後で販売されている中国製キャットタワーは、40〜50cmの短い柱パーツをボルトで接合する仕組みであるため、グラつきやすいのが欠点ですが、その点、今回作ったキャットタワーは実際の建物にも使われる2×4材をガッチリと接合しているため、安定感は抜群で、体重6kgの猫が使用してもグラつきはまったくありませんでした。

麻ロープは直径9mmの製品を使いましたが、かなりきつく巻いたので、登り降りを繰り返してもズレることなく、爪とぎをしてもビクともしません。同じメーカーに直径6mmの製品もありますが、こちらは多少はコストカットできるものの、9mmよりも柱に巻く回数が多くなるため手間がかかります。直径6mm以下の麻ロープは緩みやすく、爪とぎを繰り返すと切れる可能性があるため、あまりおすすめできません。

今回は6フィートのツーバイ材を連結するためにジョイントパーツを使いましたが、初めから天井に届く長さの木材が用意できれば(自宅まで運べる手段があれば)、この費用はカットでき、さらに安定感も増すでしょう。

木材に縄を巻くだけで簡単に作れるので、興味のある方は是非チャレンジしてみてください。

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