猫のためのストーブガードの作り方

ストーブガード完成イメージ
我が家の2匹の猫は、追いかけっこをして遊んでいるときに、薪ストーブの上に飛び乗ることがあります。これまではストーブの使用中に飛び乗るような事はありませんでしたが、万が一、熱くなったストーブに乗ったら火傷をしてしまうので、飛び乗れないようにストーブガードを作ることにしました。

市販のストーブガードや安全フェンスは、ほとんどが人間の幼児のための商品なので、高さが70〜80センチくらいしかなく、猫は余裕で飛び越えてしまいます。我が家の猫は老猫ですが、高さ100cmくらいの棚は飛び乗れるため、フェンスの高さは120cmは必要です。

一般的なストーブガードは、ストーブに近づけないように全体をフェンスで囲みますが、今回作るストーブガードは、「猫がストーブの天板へ飛び乗って火傷するのを防ぐこと」が目的なので、フェンスで囲むのは上部のみです。猫がストーブに近づいてガラス窓やストーブ本体に触ってしまう可能性はありますが、側面に少し触ったくらいでは火傷することはないので、この点については問題ないと判断しました。

ストーブの支柱とフレームには木材を使っていますが、ストーブと木材の距離は最も近いところで30cmくらいになるため、木材がそれなりに熱を持ちます。メンテナンスをせずに何年も使用した場合、火災の原因になる可能性もゼロではないので、その点はくれぐれもご注意ください。

材料

木材(1×4、2×4)はホームセンターで手に入りますが、フェンスに使う鉄棒(異形丸鋼)は店舗によっては取り扱っていないこともあります。また、木材の切断サービスを受け付けているホームセンターはたくさんありますが、金属の切断をやってくれるホームセンターはそれほど多くありません。金属を切断するのは結構大変なので、近所に金属加工ができるホームセンターがあれば、そちらで購入するのが良いと思います。

  • 支柱部分:2X4(1200mm×4本)
  • フレーム部分:1X4(600mm×4本、700mm×2本)
  • フェンス部分:10mm異形丸鋼(620mm×8本、720mm×4本)
  • コーススレッド(65mm)
  • 塗料(ワトコオイル・エボニー)

支柱の作成

まずは支柱用の2×4材を1200mmにカットし、フェンス用の鉄棒(異形丸鋼)を差し込むための差込口を作ります。10mmのドリルビットで、直径10mm、深さ20mmの穴を等間隔で開けます。垂直ドリルガイドを使うとまっすぐに穴を開けられます。このとき、一番下の鉄棒がストーブの天板と同じ高さになるようにします。鉄棒の取り付け位置が低すぎると、扉の開閉の邪魔になったり、空気調節ダイヤルの操作がしにくくなることがあります。支柱同士を接続するための1×4は、側面用は600mm、正面用は700mmでカットしておきます。

鉄棒を差し込む穴を開ける
支柱用のツーバイ材に穴を開ける
支柱は左前、右前、左後、右後の4本ですが、それぞれ穴を開ける位置が異なるため、間違えないようにマスキングテープを貼って書いておきました。

鉄棒の切断

次に、フェンス部分に使用する異形丸鋼を適切な長さに切断します。はじめは100円ショップで購入した金鋸で切断していましたが、1本切断するのに15分くらいかかるので、途中で面倒になって鉄工用のジグソーブレードを購入してジグソーで切断しました。これだと所要時間は1〜2分に短縮できます。冒頭にも書いたとおり、ホームセンターでカットしてくれるようであればそちらを利用した方が楽だと思います。

金鋸で鉄棒を切断
切断した金棒
丸鋼をジグソーで切断

組み立てる

用意したパーツを組み立てます。1×4(600mm)と丸鋼(620mm)を支柱用の2×4で挟み込んでコーススレッドで接合します。オフシーズンは分解して収納できるようにするため、接着剤は使いませんでした。側面が完成したら、それぞれを1×4(700mm)で接合して完成なのですが、全部組み立ててしまうと運ぶのが大変なので、ひとまず側面だけを組み立てます。

パーツを組み立てる
ストーブガードの組み立て

塗装

両サイドができたら庭に運んで塗装します。塗料はワトコオイルのエボニーを2度塗りし、塗装後は2日間乾燥させました。乾燥したらストーブのある場所に運び、両パネルを1×4(700mm)で接合して完成です。

ワトコオイルで塗装
組み立てて完成

実際に使ってみて

このストーブガードを作ってから、かれこれ2年間使用していますが、今のところトラブルはなく、猫が追いかけっこの最中に飛び乗ることもなくなりました。夏場は倉庫に収納していますが、両サイドはそのままで、正面の1×4と鉄棒だけを取り外して分解しているので、それほど手間もかかりません。猫もストーブガードの内側に入ってはいけないことを学習したらしく、離れた場所に置いたクッションで仲良く暖をとるようになりました。

ストーブガード完成イメージ
ストーブガードとストーブ本体が近過ぎるにように見えますが、あまり離れているとストーブガードの内側から天板に飛び乗れるため、ストーブガードの意味がなくなってしまいます。低温発火が心配だったので、念のため薪ストーブ業者にも確認しましたが、壁内と違って空気に触れてすぐ冷やされるので、ストーブを高温にしたまま外出しない、万が一のために消火器を常備しておくなど、基本的なルールを守って使用していれば、それほど気にする必要はないとのことでした。

その他のストーブガード自作方法

今回は自分で材料を買ってきて作りましたが、既成品のフェンスを組み合わせて作ることもできます。例えば、ニトリのスチールシェルフの「2WAYパーティション(2020年11月現在は販売終了)」を3個用意し、ストーブを取り囲むように設置すれば、同じようなストーブガードを作れるでしょう(当然ニトリはこのような使い方を推奨しないと思いますが)。

また、下記のサイトで紹介されている製品のように、すべてアイアン(鉄)で作る方法もあります。これなら火災の心配はありませんが、木工に比べると難易度が格段に高くなります。
参考:アラジン ストーブガード _ scrap (熔接工房)

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